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弁理士法人 鈴榮特許綜合ニュース海外情報2026年3月号

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弁理士法人 鈴榮特許綜合ニュース海外情報2026年3月号

1970/01/01

 

海外特許制度の改正に関して、当事務所が独自に集めたニュースの抜粋情報です。

1.米国 特許侵害に対する差止救済を制限することが技術革新への動機づけを損なうとの意見書を提出
   米国特許商標庁(USPTO)は、2026年2月27日、Collision Communications社がSamsung Electronics社に対する特許権侵害訴訟を提起しているテキサス州東地区連邦地方裁判所に対し、司法省(DOJ)反トラスト局との連名で、特許侵害に対する差止命令を求める特許権者の権利を不当に制限することが技術革新への動機づけを損なうとの意見書(STATEMENT OF INTEREST)を提出したことを公表しました。

 

2.米国 自明性二重特許による審査官の拒絶を覆した審決の再審理を決定
   米国特許商標庁(USPTO)長官は、2026年3月5日、審査官による自明性(非法定)二重特許を根拠とする拒絶決定を覆した特許審判部(PTAB)審決(Appeal No. 2024-002920)について、同審決を再審理する合議体の招集を通知しました。 合議体は、USPTO長官、特許局長代理、主席特許行政判事(主席審判官)から構成されます。また、2026年3月27日を期限とし、同審決における争点に関して審判請求人およびその他の者が意見書を提出可能な機会が設定されています。

 

3.米国 特許付与後の再審理の開始可否判断における考慮事項を追加
   米国特許商標庁(USPTO)長官は、2026年3月11日、特許付与後の再審理(当事者系再審理(IPR)、特許付与後再審理(PGR))の申立があった場合、長官の裁量によって再審理を開始するか否かを判断する際に考慮する事項の追加を行う覚書を発行しました。この覚書は、再審理申立に対する特許権者の意見書提出期限が満了していないすべてのIPR手続およびPGR手続に適用されます。なお、長官の裁量による再審理の開始可否に関する変更を、「正規の規則改正手続」によらずに「覚書」によって行うことについて、連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)が、「問題なし」との判決を出しています。

 

4.米国 国内に居所を持たない特許出願人/権利者の手続にも米国特許実務者による代理を義務付け
   米国特許商標庁(USPTO)は、2026年3月20日付け連邦官報に、特許(発明/意匠/植物)について、出願人または権利者が国内に居所を持たない場合の手続に対し、米国特許実務者による代理を義務付ける規則改正を公示しました。従来から米国特許実務者による代理が義務付けられていた「出願人が法人である場合」に加え、代理を義務付ける範囲が広がります。この改正は、2026年7月20日に発効し、同日以降に提出される新規出願/補正/応答などのすべての書類に適用されます。

 

5.欧州 統一特許裁判所協定の加盟国の範囲を越えた仮差止命令の妥当性に関する質問を付託
   欧州統一特許裁判所(UPC)控訴裁判所(CoA)は、2026年3月6日、欧州連合司法裁判所(CJEU)に対し、UPC協定(UPCA)の締約国でない欧州連合(EU)加盟国(例えば、スペイン)における欧州特許侵害行為に関する管轄権について、EU加盟国外の第三国に居所を有する被告に対して出されたUPCA締約国の範囲を越えた仮差止命令の妥当性に関する指針を出すよう求めるに質問を付託しました。

 

6.欧州 補正後の請求範囲に対し明細書の適合化を求める手続の妥当性についての暫定見解を通知
   欧州特許庁(EPO)拡大審判部は、2026年3月11日、補正後の請求範囲と明細書の内容との不一致をなくすように明細書の補正を求める手続(適合化手続)の妥当性についての付託質問(G 1/25: Hydroponics)に関し、拡大審判部の暫定見解を当事者およびEPO長官宛に通知し、2026年4月17日までに意見を提出するよう求めました。なお、2026年5月8日に本件の口頭審理が予定されています。

 

7.中国 標準についての発明の特許出願に関するガイドラインを公表
   中国国家知識産権局(CNIPA)は、2026年3月14日、標準についての発明の特許出願に関するガイドライン(標準必須特許(SEP)に関するガイドライン)を公表しました。本ガイドラインは、標準の基本概念、標準と特許との相乗効果、標準に関連する特許出願戦略、および、標準に関連する特許出願明細書の作成戦略についての4つの章で構成されています。

 

8.ベトナム 知的財産法を改正
   ベトナム科学技術省(MST)は、2026年2月16日、「知的財産法の一部の条項を改正および補足する法律(131/2025/QH15)」(改正法)を公布する決定(224/Q-TTg)を行ったことを公表しました。知的財産法は工業所有権(特許/意匠/半導体集積回路配置/商標/地理的表示/営業機密)、著作権/著作隣接権、植物品種の権利(「知的財産権」と総称)をカバーしており、改正法による改正は知的財産権全般に及びます。改正法は2026年4月1日に発効しますが、経過措置も定められています。

 

9.インドネシア 商標登録に関する規則の改正
   インドネシア知的財産総局(DJKI)は、2026年3月9日および3月16日、インドネシアにおける商標登録に関する規則を改正する法務大臣規則第5/2026号が施行されたことを公表しました。 同規則は、2026年2月23日に公布日され、同日に施行されました。 同規則は、商標登録に関する旧規則(法務人権大臣規則第67/2016号)に置き換わるものです。

 

10.WIPO 標準必須特許について独立した第三者により必須認定されている情報の提供を開始
   世界知的所有権機関(WIPO)は、2026年1月27日、公開された国際特許および各国特許の文献のデータベースであるPATENTSCOPEにおいて、標準必須特許(SEP)の宣言がなされている情報に加え、独立の第三者による評価によって必須認定されている特許である旨の情報の提供を開始することを公表しました。

 

11.ARIPO グローバル特許審査ハイウェイ試行プログラムに参加し利用指針を公表
   アフリカ広域知的財産機関(ARIPO)は、2026年3月12日、グローバル特許審査ハイウェイ(PPH)試行プログラムへの参加とともに、ARIPOに対し同試行プログラムにもとづく早期審査を申請するための指針を公表しました。なお、ARIPOのグローバルPPH試行プログラムへの参加は、2026年1月6日から発効しています。

 

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