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弁理士法人 鈴榮特許綜合ニュース海外情報2026年9月号

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弁理士法人 鈴榮特許綜合ニュース海外情報2026年9月号

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2026/10/02

 

海外特許制度の改正に関して、当事務所が独自に集めたニュースの抜粋情報です。

1.米国 米国における先願の先行技術として優先日に依拠できる条件を明確化する判決
   米国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)は、2026年8月10日、"DENTAL MONITORING SAS. v. ALIGN TECHNOLOGY, INC."の事件において、改正後の米国特許法(AIA)102条(a)(2) にもとづいて米国における先願として先行技術となることにつき、仮出願の優先権を主張することによる優先日(仮出願の出願日)にもとづいて先願の地位を得るための条件を明確にする判決を下しました。この条件は、従来の米国特許商標庁(USPTO)の考え方を否定するものです。仮出願の優先日だけでなく、米国外出願の優先日に依拠する場合にも同様の条件が課される可能性があります。

 

2.米国 マーカッシュ形式の請求項における選択肢の記載を不適正とした審査官拒絶を覆す審決
   米国特許商標庁(USPTO)は、2026年8月25日、マーカッシュ形式の請求項における選択肢のグループの記載の適正性について判断した特許審判部(PTAB)の審決(Ex parte Chowdhury, Appeal 2025-002261)を参考審決 (informative decision)に指定しました。審決は、選択肢間の共通性がなく不適正なグループであるとした審査官拒絶を覆したものです。本審決に拘束力はありませんが、適正な選択肢のグループとなる条件を明確にした点で参考になります。

 

3.米国 不服審判および特許付与後の再審理の合議体への審判官の指定について内部規定を変更
   米国特許商標庁(USPTO)は、2026年7月20日、特許出願/再審査/再発行手続における審査官決定に対する不服審判、および、特許付与後の再審理(当事者系再審理/特許付与後再審理)について、特許審判部(PTAB)においてそれらの審理を行う合議体への審判官(行政特許判事)の指定に関する内部規定(Standard Operating Procedure 1)の改定版(Revision 17)の発効を通知しました。

 

4.欧州 拡大審判部が補正後の請求項と明細書/図面との不一致の適合化について判示
   欧州特許庁(EPO)拡大審判部(EBA)は、2026年9月3日、補正後の請求項と明細書/図面の記載との間に不一致がある場合に不一致の解消を求める適合化について、その妥当性に関する技術審判部からの質問付託(G 1/25: Hydroponics)に対する最終決定を下しました。

 

5.欧州 統一特許裁判所の控訴審において同裁判所の国際管轄権について判示
   欧州統一特許裁判所控訴裁判所(UPC-CoA)は、2026年6月2日、"Fujifilm v Kodak"事件の控訴審において、欧州特許(EP)のUPC協定締約国(UPC領域)以外で有効化された権利部分の侵害に関する国際管轄権の枠組、および、国際管轄権の行使について明確化する判決を下しました。

 

6.中国 専利出願の優先審査管理弁法の改正を施行
   中国国家知識産権局(CNIPA)は、2026年7月30日、専利出願(発明/実用新案/意匠)の審査、拒絶査定に対する復審(再審査)、および、無効宣告事件(無効審判)の優先審査に関する申請要件や申請方法、審査手続などを規定した「優先審査管理弁法」の改正を公示しました。改正弁法は、2026年9月1日に施行され、2017年6月に公布された旧管理弁法(局令第76号)に置き換わりました。

 

7.韓国 特許料の未納により放棄または消滅した特許出願/特許権などの回復要件を緩和
   韓国知識財産処(MOIP)は、2026年9月15日、特許料の納付期間徒過により放棄または消滅した特許出願または特許の回復要件を緩和する特許法の一部改正法を公布しました。実用新案法およびでデザイン保護法(意匠法)を同様に改正する法律も、同日に公布されました。これら改正法は、公布後6月が経過した日(2027年3月16日)に施行されます。

 

8.韓国 人工知能を利用して創作された発明および意匠について出願を行う場合の指針を公表
   韓国知識財産処(MOIP)は、2026年6月9日および7月9日、人工知能(AI)を利用して創作された発明と意匠について特許出願または意匠出願を行う場合の指針を公表しました。特許出願に関する指針には、AI利用発明の出願を行う過程で守らなければならない注意義務と特許を受けるために必要な要件が説明されています。意匠出願に関する指針には、AIを利用して創作された意匠が登録可能かどうか、意匠の創作/出願/審査段階で出願人が留意すべき事項が説明されています。

 

9.インドネシア 特許法第三次改正による「発明」からの除外に関する改正を違憲とし改正前に戻す判断
   インドネシア憲法裁判所(Mahkamah Konstitusi; MK)は、2026年8月28日、インドネシア特許法(2016年法律第13号)の第三次改正法(2024年法律第65号)による「発明とならない主題」に関する改正内容の一部を違憲とする判決を下し、第三次改正前に戻すように命じました。この命令は、2026年8月28日のMKの大法廷での判決言渡しと同日に発効しました。

 

10.ブラジル 特許審査ハイウェイを含む優先審査手続の申請上限を新たに設定
   ブラジル産業財産庁(INPI)は、2026年9月1日付け産業財産公報(RPI No. 2904)に、特許出願について利用可能な優先審査手続全般を対象として、優先審査申請の受付上限を新たに定める省令(INPI/PR/DIRPA No 07/ 2026)を公示しました。この省令は、2026年9月1日に発効しています。

 

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